みなさんはコウノトリのことをご存知でしょうか？ 名前は聞いたことはあるし、絶滅危惧種ということくらいは知っている という方が多いかと思います。

コウノトリに関しては兵庫県豊岡市でのニュースが非常に多いのですが 実は「特別天然記念物コウノトリ管理団体」の指定を受けているのは兵庫県だけでなく 福井県も同様であり、そして、全国でこの2つの県だけなのです。 福井県では昭和45年に越前市白山地区に飛来し、衰弱していたために保護された コウノトリ「コウちゃん」がきっかけとなりコウノトリ事業が始まりました。

コウちゃんはのちに兵庫県立コウノトリの郷公園に移され「武生」と名付けられ その孫は現在も元気に繁殖中です。

以降、福井県では主に白山地区でコウノトリを飼育中で、毎年この時期になると 産卵についての注目が集まります。

今年も白山地区で飼育中のつがい「ふっくん」と「さっちゃん」が4月6〜15日に 卵を産卵していて、その中の有精卵の有無が注目されていたのですが、残念ながら 5つすべての卵が無精卵だったことが先月28日、白山公民館で行われた県の記者会見によって 明らかになりました。

産卵した卵がすべて無精卵だったのは今年で5年連続となり 今後は、コウノトリの郷公園から有精卵3個を譲り受けて白山のつがいに温めさせる 「托卵」によってヒナをふ化させる予定だそう。

白山地区では以前にも同様の托卵によってヒナをふ化させていて 今年もふ化に期待がかかります。


 執筆：街コミNAVI編集部