日本の各地には様々な興味深い祭り行事が数多くあるのではないかと思います。

そんな中でも、静岡ではある地域の恒例行事が他では見る事のできない一風変わった伝統行事というのはご存知でしょうか？ 今回、静岡で行われたのは「鵺ばらい祭」というものなのですが、みなさんはこの「鵺」というものがどんなものか知っていますか？

「鵺」というのは平安時代に現れたといわれている妖怪の一種で、その姿は顔は猿、胴体は狸、手足は虎、さらに尻尾は蛇という恐ろしい姿の妖怪なのだとか。

平家物語の中ではこの鵺を静岡にゆかりのある「源頼政」が退治したという話が伝わっているそうでそれ以来静岡のこの地域では鵺に見立てた藁の束を弓で射るという今回の祭りの原型となる行事があったのだそうです。

現代の静岡で行われるこの「鵺ばらい祭り」では「鵺踊り」という催しがあり地元の中学生等が書物に記された源頼政の鵺退治の立ち回りを再現し、多くの観客の前で披露されたとのこと。

この静岡での祭り行事は地域の活性化を目的とした祭りだそうで、鵺退治という一風変わった題材も祭りという名目であれば地域を盛り上げる景気付けの一つになるのかもしれませんね。

しかし、大昔の平安時代に現れた鵺というのは本当はどのようなものだったのでしょうか？ もしかすると実は大昔の鵺退治も現代の鵺ばらい祭りのように、地域を盛り上げる祭り行事の一環だったのかもしれませんね。


 執筆：街コミNAVI編集部