皆さんの住んでいる地域には、お城や城跡はありますか？戦国時代から江戸時代に全国で多く作られたお城。日本式のお城は日本の文化の1つとして世界からも注目され、現存するものは重要文化財や、世界遺産などに登録されています。

地域の資源としても重要な意味を持つこうしたお城ですが、城跡のみが残っているお城ではまだまだ分かっていないことも多く今でも研究が続けられています。

鳥取県米子市では、米子城跡で新たな発見があり、ニュースとなりました。 米子城は中世、応仁の乱の時期に築城されたとみられるお城で、江戸時代には米子藩（後に鳥取藩）のお城となりました。

明治時代に取り壊され、昭和時代に米子市に寄付されて、公園として整備されました。2006年に国の史跡に指定され、今年続日本100名城にも選出されたこのお城では、昭和後期から複数回にわたり発掘調査が行われていますが、昨年の発掘調査では「登り石垣」という構造が発見されたことが先日米子市教育委員会によって発表されてニュースとなったのです。

登り石垣は豊臣秀吉の朝鮮出兵の際、朝鮮半島の倭城の防備を固めるために採られた石垣設置の手法で、山の上にある本丸と平地にあった補給拠点である港の間を取り囲むように壁を作って敵の侵入を阻んだもので、万里の長城に似たものだそう。

日本でも朝鮮出兵から帰国した大名が取り入れたりもしたということですが、まだ十分には解明されていないままで、日本では米子城が5例目となるのだそうです。

興味のない人にとっては何のことのないことかもしれませんが、歴史が少しずつ明らかになるというロマンが好きな人にはたまらない発見となりそうです。これから米子城についてどんな新事実が解明されていくのか、注目ですね。


 執筆：街コミNAVI編集部