新座市では、お正月の時期になると 伝統工芸品の押絵羽子板作りが最盛期を迎えます。

押絵羽子板は、きりの板に絹織物で作った 歌舞伎の登場人物などを貼り付けた伝統工芸品です。

女の子の健やかな成長を願うお正月の飾りとして 新座では古くから親しまれているんですね。 新座市では、明治時代から羽子板作りが盛んに行われていて 今も新座市内の3軒の工房が伝統を守っているということです。

作られた羽子板は、露店で売られる羽子板市や都内の人形店などに出荷されています。 ※人気のものは大きさ50センチ、価格が3〜4万円のものだそうですよ。

羽子板には『病をはねのける』という意味も含まれており ずっと飾っておくことが大切だということです。

この羽子板の人形の胴体部分を作っているのが「押絵師」と呼ばれる職人さんですが 近年、少なくなってきているそうです。

この為、新座市の児童センターなどでは 押絵羽子板作りの職人さんの「匠の技」の見学や オリジナル羽子板作りを体験できるアトリエクラブなどが開催されています。

参加費用は一人500円。

子供の自由な発想を活かしてアートを楽しみ、伝統工芸に触れる時間を設ける事で 子供たちが「自分も羽子板職人になってみたい」というきっかけを作れたらという 狙いがあるそうですよ。

この押絵羽子板は、着なくなってしまった着物や帯などを使用して作る事も出来るそうで 子供の頃に着ていた着物を捨てる前に、羽子板に変えて想い出に残す人もいるそうです。


 執筆：街コミNAVI編集部