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2016.08.05.

釧路のタンチョウ給餌終了へ


環境への関心も高まり、絶滅の危機に瀕している動物たちへの関心も高まっている昨今ですが 悲しいニュースばかりではなく、人々の努力によって絶滅の危機を脱した動物たちもいるのだとか。

環境省は7月28日、国の特別天然記念物にも指定されている鳥、タンチョウについての会議を開いて 釧路などで行われている給餌などの保護増殖事業を将来終了する方針を固めたそうです。
情報元ソース:北海道新聞 タンチョウ給餌終了へ 釧路・鶴居 生息数回復で環境省
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160729-00010001-doshin-hok
1952年度には生息数が33羽となり絶滅の危機に瀕していたタンチョウですが、冬場のえさ不足を 補うため1984年度から国による給餌が開始されました。

釧路市と釧路管内鶴居村の計3か所で給餌を行った結果、その後の2006年の調査では個体数は 1,000羽にまで増え、今年1月の調査では1,320羽まで回復。

釧路自然環境事務所によれば、釧路だけでなく北海道内での個体数が2,000羽に達すると 飽和状態になり、農業被害の拡大なども懸念されることから、これまで通りの給餌は不要という 判断となったようです。

環境省が保護増殖事業を進めている野生生物は49種ありますが、保護増殖事業の打ち切り方針が 示されたのはタンチョウが初めてとのことです。

給餌の削減は2015年度から段階的に開始されているようで 2019年度には2014年度の半分にまで減らし、いずれ終了する方針とのことです。

支援が終了と聞くとなんだか非情なようにも聞こえますが 個体数の回復による終了ということなので、喜ぶべきことなのだと思います。


 執筆:街コミNAVI編集部