1月24日、富士見の全小学校11校と、全中学校6校の給食で鯨肉料理が提供されました。

昭和の給食の定番といえば、栄養価の高い食材として知られている「鯨肉」がしばしば登場していました。現代では滅多に食べることのできない貴重な食材となった鯨肉ですが、日本の捕鯨の歴史は旧石器時代にまでさかのぼるのだとか。 第二次世界大戦後の食糧難時代以降は、鯨カツ、鯨ステーキ、鯨カレー、鯨竜田揚げ、などの鯨肉料理が食べられるようになりました。

しかし、大半は牛肉や豚肉の入手が困難だった時代に、鯨肉を「代用獣肉」という位置づけの食材として使ったものだと言われています。

給食の鯨肉提供は、富士見市の市制施行50周年記念事業の一環として行われました。

鯨肉を食べた経験のない児童や生徒らに、鯨肉の美味しさを味わってもらうだけでなく、昔の給食を食べることで“作り手”への感謝の気持ちを知ってもらうことが狙いなんだとか。

富士見では1966年（昭和41年）から給食が始まり昭和の頃には鯨肉が提供されていたそうです。

今回、富士見の小学校・中学校で提供された給食メニューは、ふりかけごはん・鯨肉の甘酢あんかけ・キュウリの五分漬け・野菜たっぷりのお味噌汁・牛乳。

実際に鯨肉を食べた生徒は「牛肉みたいな歯ごたえで美味しい。家でも食べてみたい。」「美味しくて好きになった、毎日でも食べたい。」など子供達から大好評だったようです。

今では気軽に食べることができなくなった鯨料理。富士見の小・中学生にとって、大変貴重な体験になったのではないでしょうか。


 執筆：街コミNAVI編集部