春を迎えれば日本の全国各地で桜の花を楽しむことができ、日本人であれば桜の花といえばポピュラーな存在とも言えるかもしれません。しかし実はその中でも熊谷でしか見ることができない"幻の桜"が今話題となっているんです。

熊谷でも春が近づいているということで桜の花が見ごろを迎えているそうなのですが、その中でも熊谷にある石上寺にある「熊谷桜」も美しい花を咲かせ、見ごろなっているのだとか。 こちらの桜は源平合戦で活躍したといわれている武士"熊谷直実"の名前から取られた桜で、古くからこちらの地域では早咲きの花をみせる桜として親しまれてきたそうです。

しかし、明治時代以降には徐々にその姿を消していくことになり、戦火で焼失することもあり幻の桜となってしまっていたそうです。

そして、現在は唯一残っていた桜から苗木を増やし植樹などを続け今では約60本までに復活しているのだそうです。

一度は本当に幻となっていた桜が再びその姿を見ることができるようになったということの背景にはこちらの桜を愛する大勢の方の努力があったのでしょう。

とはいえ、未だ熊谷でも約60本ほどしかない桜ということですからまだまだ"幻の桜"といも言える存在かもしれません。

春になると普段何気なく楽しんでいる桜ですが、中にはこちらの熊谷桜のように実はとても歴史のある桜がある可能性もあるでしょう。時にはそんなことを考えながら桜の花を楽しんでみるのもいいいかもしれませんね。

（2021年3月16日に書かれたコラムです）


 執筆：街コミNAVI編集部