現代は様々なアートがあふれ、インターネットなどを通じてアートにたくさん触れることができる 時代。日本は美術館や展覧会の数も世界トップクラスで非常に恵まれた環境にありますが、美術に 関する教育という点では、それほど世界でも先を言っているという印象がありません。

そうした状況の中、最近では市民や子供たちに芸術やアートを身近に感じてもらったり、触れて もらう機会を設ける自治体なども増えてきました。

千葉県船橋市でも、アートに関する新たな試みが始められて話題になっています。 それが、船橋市教育委員会が始めた「アーティストバンク制度」。これは「アーティストバンク」に 登録した専門家35組を市内の小・中学校に派遣して出張授業を行う文化活動普及事業で、子供たちが 高い水準の文化活動を体験し、豊かな心と創造性を育んでいくことを目指す活動です。

教育委員会では、5月からこのアーティストバンクの登録アーティストを公募。 船橋市内外から約120組の応募があったのだそうです。

その中から審査を行い、音楽、舞踊、美術、書道、演劇、文学など多彩な分野の専門家35組を アーティストバンクに登録し、派遣を始めました。

千葉県や船橋市ではアートに関する意識が高く、公益財団法人が運営する「アーティストバンクちば」 などの組織もあり、実績を上げています。バンクに登録されているアーティストたちは、学校などの 要望に応えて特別授業などを行いますが、通常の授業とは違う特別授業を、子供たちもとても楽しんで いるのだそうです。

評判も上々で、船橋市教育委員会は来年度以降もこの取り組みを継続していきたいと話しています。 地域在住のアーティストなどがたくさん絡んでくれば、地域おこしや様々な派生イベントも考えられ ますし、これからのアーティストバンクの動向から目が離せませんね。


 執筆：街コミNAVI編集部