近年、全国で地方活性化が目指されていますが、やはりこれまでの観光資源や特産品をひたすらごり押ししていくだけのやり方では限界が来ているのもみんなが感じていることです。

そこで、各自治体で新たな観光資源発掘の取り組みがいろいろとおこなわれていますよね。外国人から見た日本には私たちの気付いていない魅力があるように、地元民が見過ごしているものの中にも観光資源になりうるものはたくさんあるのです。

そんな中、大阪府堺市ではバブル期の遺産に今注目が向けられています。 それが、堺市臨海部にある「オランダ風車」です。

1989年に堺泉北港の埋め立て地に建てられたこのオランダ風車。羽根などは実際にオランダで製造して日本に運び込んでいるなど、非常に再現性も高く、手の込んだ仕様になっています。

大阪府と大阪市が出資していた大阪産業廃棄物処理公社によって建設され、周辺は「風車ひろば」として整備されていましたが2004年に堺市に寄付され、以来使われないまま、壊れたままで放置されていました。現在も堺市が管理していますが、これが観光資源や、にぎわい創出のために使えるのではないということで、2015年に一般競争入札で再整備の計画を募集していました。

再生計画は建設コンサルタント会社「URリンケージ」が落札し、今年の3月までに具体的な活用計画やイメージを提出するということになっていて、注目度が高まってきています。

ある種「不良債権」化していたものが地域の資源になるというのは今の世の中に一番求められているサイクル。どんな再生計画が提示されるのか、楽しみですね。


 執筆：街コミNAVI編集部