皆さんの住んでいる地域には、病院はどれくらいありますか？

都市部などでは大学病院なども含め、多くの病院がありますが、地方や離島など、人口の少ない地域では、地域の医療従事者不足などが深刻な問題となりつつあります。離島のお医者さん、と聞くと、ドラマにもなった漫画「Dr.コトー診療所」を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。

そんなDr.コトーには、モデルとなる人物が、鹿児島県薩摩川内市にいらっしゃるのを皆さんはご存知ですか？ その人物が瀬戸上健二郎さん。1941年に鹿児島で生まれ、鹿児島大学医学部を卒業後、同大学の附属病院に勤務。

172年から国立療養所南九州病院で外科医長を務めたのち、1978年から現在の薩摩川内市下甑町手打診療所所長として勤め続けてきました。他村の診療所との診診連携など、離島・へき地治療のために力を注ぎ、日本の医療全体に大きな影響を与え、第25回医療厚労省・中央表彰、平成12年度藍綬褒章を受章しています。

もちろん島民からも慕われ、40年近くにもわたり地域医療に携わった瀬戸上さんですが、昨年度で退職することになり、4月1日、地元の小学校でお別れ会が開かれました。

診療所は昨年10月に後任の医師が赴任し、その後も相談役として勤めていましたが、昨年度を区切りに退職することに。これから下甑島、薩摩川内市から離れ、鹿児島市に移住するということですが、これからも定期的に島を訪れるなどする予定だそうです。

これを機に、改めて瀬戸上さんの功績が再確認されることがあるといいですね。


 執筆：街コミNAVI編集部