高齢化社会が進む中、同時に起こっている課題が医療に関する課題ですよね。

医師にかかる人の人口がこれからさらに増えていく中で、病院や医療従事者も、これまで以上の工夫や対策が求められます。特に地方都市などでは、地域が一丸となって医療体制を整えるなどの取り組みが必要となりますし、包括的な地域ケアを目指した取り組みも全国で行われていますよね。

そうした中、岡山県津山市の病院が新たに導入を決めた取り組みが注目を集めています。 その取り組みとは、津山市の津山中央病院が運用する「結カード」という制度。

この制度は、退院する患者さんに何かあったときに、かかりつけ医と病院の連携を強めるためのもので、具体的には、患者さんに何かあった際にかかりつけ医とすぐに連絡が取れない場合などでも、津山中央病院の医師がすぐに対応できるようにするというもの。

もちろん、その際の治療内容などはかかりつけ医にも共有され、密な連携が可能となっています。

カードには名前などのほか病院での患者番号や担当医、そして普段のかかりつけ医が記されています。作州エリアにある医療機関165個のうち、126機関との連携を取り付けていて、かかりつけ医がいない人にも病院から紹介するなど、制度を盤石にするための取り組みも行っています。

4月から運用を開始していて、津山市でのこうした制度の導入はもちろん初めて、県内でもまだ珍しいといいます。総合病院とかかりつけ医などの地域密着型の医師の連携はこれからますます重要になってくるでしょうし、津山中央病院での成果に期待がかかります。


 執筆：街コミNAVI編集部