日本では大規模な地震被害が昔から現在までずっと起こっていますが、もっとも最近の地震被害というと、やはり熊本地震ですよね。

昨年4月14日に起こったこの地震は、熊本県を中心に大きな被害をもたらし現在も復興に向けての活動が続けられています。建物も多く被害を受け、熊本城も石垣がダメージを受けたことなどがニュースになりましたよね。

特別な文化財やダメージが大きくない建物などは修復が行われますが、やはり修復が困難なレベルの被害を受けている建物も多くあります。特に築年数の多い昔ながらの建築などは、取り壊しを余儀なくされるものも多いようです。

そうした中、熊本市内の伝統的な町屋の一部が美術館に移築されるということで、ニュースとなっています。 熊本市内には熊本城の城下町として栄えたころの面影を残す町並みが多く残っていて、古くからの町屋なども多いエリア。

町屋でレトロな雰囲気でお店を出す人も増えるなど、熊本の1つの観光資源としても機能していました。

こうした町屋の中には倒壊を免れ、補修を行ってすでに復活を果たしているものもありますが、被害の大きかった地域では倒壊した町屋もありますし、倒壊を免れたものでも修復するのが難しいほどの甚大の被害があったものもあります。

そして町屋が次々と取り壊される現状に対し「くまもと新町古町復興プロジェクト」という団体が立ち上げられ現在、町屋の保存に力を入れています。

今回移築が決まったのは、中央区にある森本襖表具材料店。築130年の建物ということで、1階部分を美術館で展示する予定となっています。これからの町屋がどうなっていくのか。美術館で過去の歴史としてしか見れなくならないようになってほしいですね。


 執筆：街コミNAVI編集部