コロナの影響より、今年の春は各方面の商業施設が営業自粛を行っていましたが、5月後半の緊急事態宣言の解除を受け、徐々に営業再開する施設が増えてきています。

長野県上田市にある「上田映劇」は6月1日（月）より営業再開を行うことが発表されています。 「上田映劇」は大正6年（1917年）創業。明治時代には「末広座」という芝居小屋があり、今も昔もその土地一帯は上田の娯楽の拠点となっています。

「上田映劇」のつくりは、回り舞台仕様になっていて、歌舞伎座と同じようなつくりになっており、その天井は格天井と呼ばれ、関東大震災で焼けてしまう前の帝国劇場と同じ様式だそうです。最近では元々あった舞台を有効に使うため、ライブや演劇も行われています。

上田市は近年全国有数の「ロケ地」として脚光を浴び、年間200作品以上のロケが行われ、「映画の街」として知られています。

そんな「上田映劇」もコロナの影響により4月9日から営業休止となっていましたが、6月1日に53日ぶりに営業を再開します。

当面は感染拡大防止策を講じながらとなるため、舞台挨拶やトークイベントは自粛となり予定とのこと。

6月1日から上映される作品は『ようこそ、革命シネマへ』『春を告げる町』『わたしは光をにぎっている』『心霊喫茶「エクストラ」の秘密』の4本。今年で創業103年を迎える「上田映劇」の久し振りの営業に、地元・上田市民のみならず全国の映画ファンからも歓びの声があがっています。

これまで通りの日常に戻るにはまだまだ時間がかかるかもしれませんが、感染防止の対策を講じながら、一歩一歩着実に歩んでいくことこそが、一番の近道ではないでしょうか。

（2020年5月31日に書かれたコラムです）


 執筆：街コミNAVI編集部