近年クラフトビールや地酒といった、ご当地のお酒に注目が集まってきていますよね。

このブームを受けて、全国の酒造や自治体が新しいお酒の開発を進めている現在ですが、最近注目を集めている手法に、ダムやトンネルなどの特殊な空間でお酒を熟成させるというものがあります。

光が当たらず、温度が一定となるこうした場所でお酒を熟成させることで、よりおいしいお酒が作れるのではないかと注目されていて、実際に実践している酒造や自治体も出てきているのです。

その先駆け的存在の1つである大阪府河内長野市では、今年もお酒の熟成が始まりました。 熟成を行う場所は、河内長野市の滝畑ダム。

地酒を名物にしようと、河内長野市と江戸時代から続く市内の老舗蔵元「西條合資会社」、そしてダムを管理している大阪府が協力して行う大規模なプロジェクトです。

滝畑ダムでは、昨年の12月に初のダムでの熟成実験を開始、今年の5月に引き上げて、出来栄えに手ごたえをつかんでいました。

そして昨年の実験結果を踏まえて今年は本格生産に乗り出すことになり、12月18日、出来立ての日本酒がダムの湖底に沈められました。こうした特殊な場所で行う熟成は個人や1つのお店では簡単にできないことなので、余計にその貴重さが増しますね。

120本のお酒がダムで熟成され、うち100本はふるさと納税の返礼品として使用する予定だそうなので、飲んでみたい人は河内長野市のふるさと納税をチェックしておくといいかもしれませんよ。

次はどんなユニークな場所で熟成を行う人たちが出てくるのか、注目です。


 執筆：街コミNAVI編集部