江戸時代から続く、伝統工芸品『日永（ひなが）うちわ』 四日市のギフトショップ「稲藤」でも販売のピークを迎えたそうです。

かつて東海道「日永の宿」で盛んに売られていた日永うちわは 一本の細い竹をそのまま使用しているので、柄が丸く、よくなじみ 手に持つとひんやりと心地よい感触がします。 江戸時代から四日市で300年も作り続けられている伝統工芸品で 特にうちわの「柄」にはこだわりがあり、女竹（めだけ）を細かく割き それを交互に袋状に編んでいるそうですよ。

これによって、竹が弓のようにしなり 優しくやわらかく、心地の良い風が生まれるということです。 この竹は以前、四日市でよく採れていたそうですが 近年は伐採などによって採れなくなってしまいました。

貴重な竹を使用して作るうちわに希少価値を感じますね。

現在では職人さんによって約5〜60本に割かれた丈が、他県から納入されています。 この竹に様々なデザインを施された和紙を貼っていきます。 この和紙を貼るのは女性の仕事とされているそうです。

この伝統工芸品でもある「日永うちわ」 現在は四日市で「稲藤」さんだけが生産販売されています。

伊勢型紙を貼った伝統的なデザインはもちろんですが 扇ぐとほのかにアロマの香りが漂う「香るうちわ」も人気商品です。

今年はお盆までに1万本の出荷を予定しているということで、職人さんは大忙し。 夏を快適に楽しく過ごすために「日永うちわ」が大活躍しそうです。


 執筆：街コミNAVI編集部