商売繁盛の成功を願う新春恒例の祭礼「十日戎（とおかえびす）」が 大阪の今宮戎神社で行われました。

今宮戎神社は、大阪市浪速区にある神社。 商売繁盛の神様「えべっさん」として知られています。 大阪の今宮戎神社では、毎年1月9日から11日にかけて『十日戎』が開催されていて 期間中は多くの参詣者で賑わいます。

そんな大阪の今宮戎神社は 聖徳太子の四天王寺建立の際に、西方の守護神として建てられたと伝えられています。

商売繁盛の神様といわれている戎さまは、左脇に鯛を右手には釣竿を持っているのは有名ですよね。その姿はもともと漁業の守り神であり、海からの幸をもたらす神を象徴しているのです。

大阪でも、商売繁盛を祈念する神様として厚く信仰されるようになりました。

室町時代以降、庶民の信仰はより篤くなり また大阪の町も発達して、大阪町人の活躍が始まりました。

江戸期になると大阪は商業の町としてより一層の繁栄を遂げます。 それをきっかけに、今宮戎神社も「大阪の商業を護る神様」として崇敬されるようになりました。

現在、行われている「十日戎」では、3日間の祭礼でなんと100万人もの参詣者があり 毎年大きな賑わいを見せています。

時代の流れとともに、十日戎の祭礼も盛大になっていきますが それは古代から大阪の人々が戎さまを親しく崇敬し、親近感のある神様として 尊崇してきた歴史でもあります。

まさしく、大阪庶民生活の深い積み重ねが十日戎に投影されているのです。

近年、関西では中国や韓国からの観光客も増えています。 今後、神社での祭礼はさらに賑わいを増すことでしょう。


 執筆：街コミNAVI編集部