伊賀市の銘菓「かたやき」をご存知でしょうか。

伊賀市の銘菓「かたやき」は“忍菓”とも呼ばれており、その昔、伊賀忍者の携帯食であったと言われています。 日持ちする携帯食ということで、合戦地では優秀な保存食として重宝されていたのだとか。 「かたやき」の原料は、小麦粉をはじめ、砂糖や胡麻、青のりなどで栄養価も大変高く、添加物を使用していないので、小さなお子さんやお年寄りでも、安心して食べることができます。

また、“日本一固いおせんべい”としても知られています。 直接歯で噛み砕くことも可能ではありますが、大変硬くできているので、食べる際には注意が必要です。 そのため、木槌で割ったり「かたやき」同士を打ち当てて割って食べるという方法も取られています。

職人が、一枚一枚手焼きで作り上げる伊賀銘菓「かたやき」は、一見、お煎餅のようにも見えますが、香ばしくて甘い焼き菓子なんだとか。 胡麻や海苔がトッピングされている「かたやき」がスタンダードとされていますが、最近では、珈琲やシナモン、ココア・抹茶・紅茶などのフレーバーで作られている物も販売されています。 「かたやき」のイメージを根本から崩した“うたかたやき”は、コンパクトかつ小さくて薄い、新時代のかたやきとして若い女性に人気のお土産となっているようです。

三重県の伊賀と言えば、伊賀牛や伊賀米、ぶどうや忍者に関するアイテムなど、数多くの名産品があります。 忍者のふるさとが誇る昔菓子「かたやき」に興味が湧いてきたという方もいらっしゃるのではないでしょうか。 ほんのり甘く、どこか懐かしい素朴な味わいの「かたやき」を食べて、伊賀の忍者に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。


 執筆：街コミNAVI編集部