（2018年7月31日に書かれたコラムです）

西日本豪雨の被害を受けた岡山県内で、夏の恒例行事である花火大会の中止が相次いでいます。7月下旬から8月下旬まで予定されている千発規模の約20のイベントのうち、実施を見合わせたのは4割以上だそうです。

まず成羽川河川敷で開催予定だった「成羽愛宕大花火」。

300年以上続く伝統行事で、仕掛け花火10景と打ち上げ花火約二千発を予定していましたが、豪雨の影響でこの地区に広範囲の浸水被害が生じるなどして、本番までの準備が進まない上、観覧場所となるコンクリートが崩れたりして危険な状態のため、中止にせざるを得ない状態と判断されました。 直接被害がなかった地域でも影響が広がっており、岡山市中心部の旭川河川敷で8月4日に開催予定だった「おかやま桃太郎まつり納涼花火大会」も、1974年のスタート以来、初めての開催中止が発表されました。

近隣の花火大会が延期や中止となり、例年以上の人出が見込まれる中、被災された岡山県の各地に多くの警備員が振り分けられ、必要な人員が確保できないのが理由だそうです。

相次ぐ花火大会の中止に、岡山県内の女性は「花火は夏休みのビッグイベント。小中学生の子供たちの夏の思い出に毎年家族で各地に見物に行っているが、今年は仕方ない。被災された土地の支援や復旧が最優先。来年はぜふ復興の象徴として大々的に開催してほしい」と話しています。

イベントごとも大切ですが、何よりまず生活される方々の安全を確保することが最優先、1日も早く岡山が復交し、来年こそは各地の花火大会が無事開催されますように。


 執筆：街コミNAVI編集部