（2018年11月29日に書かれたコラムです）

紅葉シーズン真っ只中の滋賀県ですが、思いがけない夏の置き土産に頭を悩ませている紅葉スポットが多いようです。そんな滋賀県内の紅葉にまつわるニュースです。

紅葉の時期を迎えた滋賀県の湖北地域の観光地や観光施設が、8月から9月にかけての台風の被害に頭を悩ませているそうです。滋賀県内では営業中止に追い込まれた施設もあり、関係者から残念がる声も出ています。 例年紅葉を楽しむ観光客でにぎわう伊吹山の有料道路「伊吹山ドライブウェイ」は、9月末の台風24号による影響で斜面部分が崩壊しました。

復旧工事は間もなく完了する見込みだそうですが、運営会社の日本自動車道は今期の営業再開を断念しました。

関係者は「仮復旧での再開も検討したが、安全を最優先した。来春に向けて全線の総点検を徹底している」と話しています。

同じく滋賀県内の紅葉の名所として知られる長浜市の鶏足寺では、遊歩道周辺のスギが折れて散乱したまま。

関係者によると台風21号・24号による強風で境内の30本が倒れたそう。モミジには目立った被害はなかったものの、スギの倒木が遊歩道をふさいだため、住民約100人が遊歩道脇にとりあえず撤去を行いました。

さらに奥琵琶湖や余呉湖など、滋賀県有数の紅葉を一望できる長浜市の賤ヶ岳では、麓と頂上付近を結ぶリフトが止まったまま。運営する近江鉄道によると、3月下旬に発生した土砂崩れの復旧作業が台風による影響で長引いているそうです。

登山道を案内するボランティアガイドによると「リフトに乗るつもりで来ても、結果的に徒歩で登る人も多い」とのことです。

観光資源の復旧も大切ですが、やはり一番重視されるべきはライフラインの復旧であるべきだと思います。地元、そして滋賀県内で生活する人々の安定した生活が取り戻された上で、こういった観光業に対するケアに目を向けるなど、然るべき順番で復興が行われて欲しいと思います。


 執筆：街コミNAVI編集部