絵画を嗜むという人もそうでない人もフランスを代表する画家である「ミレー」を知っているという人は多いのではないでしょうか？

山梨でそんなミレーに関する一風変わった企画展が開催されるということで注目が集まっているようです。 山梨にある山梨県立美術館で開催されるのは「クローン文化財 ミレーの種をまく人」というもの。

"種をまく人"といえばミレーの代表作ということで山梨だけでなく絵画を愛する人であれば一度は目にしたことがあるという人も多いのではないかと思います。そんなミレーの作品を絵画の表面の凹凸まで再現した複製を"クローン文化財"として鑑賞できるという一風変わった内容となっているんだとか。

さらに今回の企画展ではそんな複製とオリジナルの種をまく人とを同じコーナーに展示することでオリジナルとクローン文化財とを比べて鑑賞することができるというのですから、他では体験できない内容のものと言えるでしょう。

複製といってもその製作には最新鋭の技術を活用して、油絵の特徴でもある表面の凹凸まで完全に再現しているとのこと。その精度の高さは素人であればその違いには気づくことがないかもしれないというレベルということですから驚きです。

こうした高度な複製技術によって作品が複製されることで実物に限りなく近い作品を直に触ったり、間近に体験できる機会が増えることに繋がるということなのかもしれません。

オリジナルとクローンの違いを見極めるのはなかなか困難だそうですが、オリジナルとクローンが並んで展示されるという展示はなかなか見ることができない貴重な光景なので、ぜひこの機会に細心の複製技術の凄さと本物の素晴らしさを再確認してみてはいかがでしょうか？

（2022年3月22日に書かれたコラムです）


 執筆：街コミNAVI編集部