熊本城は、別名・銀杏城とも呼ばれる安土桃山時代から江戸時代の日本の城です。古くから立派な天守閣が県の内外からの観光客の目を楽しませていましたが、地震の前後で大きな被害を受けたことでニュースになっていました。

しかし県外支援によって、徐々に建て直しの目処がつき、むしろ今では熊本復興のシンボルとも言えるのではないでしょうか。 さて、この熊本城を「砂」によって再建する、という元気の出るニュースが届きました。

作るのは祟城大学芸術学部の4人です。中でもメンバーの一人、熊本在住の大学院1年・山下智愛さんの自宅は地震によって半壊したそうです。一ヶ月ほど避難所での生活を余儀なくされた山下さんは、そんな地震からの復興を祈って、今回「吹上浜　砂の祭典」で砂の「熊本城」を再建しようと意気込んでいるそうです。

今回の計画では3メートルにも達する見込み。いつも熊本城とともに育ってきた山下さんらが作る今作品は、来月5月3日から31日まで南さつま市で展示される予定です。

ちなみに「砂の祭典」は今年で30回目を数え、なんと100基の砂像が並ぶということです。北海道の雪像のように、ずらりと立ち並ぶ像は現在それぞれの作り手が現在営為製作中だということです。

砂の像なので移動することができませんから、ある意味でインスタレーションアートの一種なのかもしれません。もろい砂を積み上げることで自然の中から立ち上がる砂像は、熊本に立ち向かう人間性を象徴しているのかもしれません。


 執筆：街コミNAVI編集部