伝説のバンド「ロリポップ・ソニック」のカセットテープが、ヤフーオークションにて151万円で落札されたことをご存知でしょうか？

ロリポップ・ソニックは、現在コーネリアス（Cornelius）名義で活動されている小山田圭吾さんと、小沢健二さんらによって1987年に結成されたバンドです。

その後、お二人は「フリッパーズ・ギター（Flipper’s Guitar）」という名前に改名されますが、フリッパーズ・ギターは1991年に解散。お二人での活動は5年と大変短いものでしたが、日本の音楽業界に多大な影響を与えたグループとして現在も愛され続けています。 2010年以降、多くの人々が音楽を聴くためにストリーミング配信サービスを利用し、スマートフォンやパソコンなどから手軽に楽曲を楽しんでいます。

しかし、お手軽に楽しむことのできるストリーミングサービスがありながら、「あえてレコードやカセットで音楽を楽しむ…」という若者が増えているのだとか。

今やレコード・カセット文化は昭和世代だけでなく、若者世代にもその人気は拡大し、都心から郊外、そして全国へと裾野を広げるレコードブームへと至りました。

都心のレコードショップと言えば、新宿や渋谷、高円寺などが知られていますが、吉祥寺にも古くから営業しているレコードショップが多数存在しています。

ココナッツディスク吉祥寺店も、20年以上営業されている老舗レコードショップのひとつです。

店長の矢島和義さんは1999年頃から、現在まで、ココナッツディスク吉祥寺店に勤務されています。

今回、矢島さんがヤフーオークションへ出品された「ロリポップ・ソニック」のカセットは、世の中に60本しか出回っていないのだとか。

オークション価格は6万円からスタートし、最終的には151万円で落札されたというから驚きです。 矢島さんは「おそらくカセットテープに録音されたものでは、最高額に近い価格ではないか…」と述べられています。

レコードやカセットで音楽を楽しむ文化、その歴史に確かな価値が感じられる環境を、今も尚、ココナッツディスク吉祥寺店の矢島さんは大切に守られ、若い世代へと引き継いでいらっしゃいます。

いつでも手軽に音楽を楽しめるようになった世の中ですが、手間暇をかけて、じっくり音楽を堪能するという、元来の楽しみ方も失いたくはありませんね。

アナログ機材にあまり興味がないという方も、休日には、自らの足でレコードショップへ通い、カセットテープやレコードで、音楽を楽しんでみてはいかがでしょうか？


 執筆：街コミNAVI編集部