皆さんは、小説はお好きですか？小説などの物語では舞台が架空の世界だったり、または あまり舞台設定が物語の内容に関係ない作品も多いですが、一方で実在の土地を舞台として その舞台設定がその物語にとって重要な要素となっている作品も多くあります。

そういう作品にはリアリティが強く出ますし、とくにその地域に縁がある人は読んで みたくなりますよね。今回紹介するのも、そんな実在の地域を舞台とした小説です。

その小説は、三重県松阪市が舞台の1つとなる津原泰水さんの小説「エスカルゴ兄弟」 （角川書店）です。 主人公が、松阪市産エスカルゴの料理を提供する料理店を東京で立ち上げる事に奮闘する姿を 描いた作品です。

主人公が新たに飲食店を出すのにエスカルゴ料理をメイン料理にしようとするのですが そこで見学に訪れるのが松阪市にある「エスカルゴ・ファーム」。

このエスカルゴ・ファームは実際に松阪市にある、世界で唯一エスカルゴの完全養殖に成功した 「エスカルゴ牧場」がモデルとなっているんだそうで、作者の津原さんも実際にエスカルゴ牧場に 視察に訪れたんだそうです。

津原さんはSF小説なども書きますが、ベストセラーとなった「ブラバン」などでは、実体験を もとにしていたり、実在の地域に根付いたリアリティのある作品を描くのも得意。

アニメや大河ドラマの聖地巡礼など、今では作品のおかげでその舞台となった土地が 活気づくということも多く起きてきていますから、この作品が松阪を盛り上げる力になれば 素敵だなと思います。


 執筆：街コミNAVI編集部