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2017.02.08.

秋田の三吉梵天祭


年が明けて正月過ぎ、もしくは小正月を過ぎた頃、各地の寺社仏閣で様々な神事・仏事が開催されます。その中で、今日は秋田の冬の風物詩と言える神事に関するニュースを見つけました。

秋田県秋田市にある太平山三吉神社では1月17日、「三吉梵天祭」が開催されました。
情報元ソース:太平山三吉神社 三吉梵天祭
http://www.miyoshi.or.jp/festival/bondensai.html
太平山三吉神社はその名の通り秋田市内の太平山に鎮座する神社。

ふもとに里宮が、山頂に奥宮があります。社伝によれば、白鳳2年(673年)、役小角によって創建されたそうです。役小角といえば、奈良時代から飛鳥時代にかけて活躍した行者で、修験道を創始したと言われている人物。

ということは元々修験道の道場として築かれたのでしょう。延暦20年(801年)には征夷大将軍、坂上田村麻呂が先勝祈願して社殿を建立したと言われています。

現在も東北地方を中心に、全国に三吉神社が祀られ、三吉講なる神事も行われているようです。

この日、境内には62団体から73体もの梵天が奉納されました。布や紙で飾った梵天は、邪気を祓う神聖な祭具とされ、先人を争って境内をかけ上がる神事「村梵天」では、男衆が掛け声とともに「けんか梵天」を繰り広げ、互いの梵天をぶつけ合いました。

奉納した祭具をまさかぶつけ合うというのは驚きですね。古くから伝わる神事ということで、その発祥をしる人も少ないのでしょうが、この神社が祀る「三吉霊神」は力と勝負の神とされているとあうことで、それにちなんでいるのかもしれませんね。

地元・秋田市の女性は「勢いのある祭りにパワーをもらった。健康で若々しく輝くことができる1年にしたい」と話しています。

やはり無病息災ということで、厄災を祓うべく、活気のある神事を行っているのかもしれませんね。しかし、ぶつけ合わされる梵天さんもなかなか大変です。祀られているのか、何なのか・・・でもそんな衆生の行いを受け入れるのも神様の宿命なら、それはそれで仕方ないのかもしれません。


 執筆:街コミNAVI編集部