少しずつ気候も温かくなってきて、ようやく冬から春へ向かう兆しが見えてきましたね。今の時期には花粉などに悩まされている人も多いと思いますが、春の次に夏が来たら悩まされるのが蚊ですよね。以前に比べると蚊は少し減ったようにも思えますが、それでもやはりあの痒さはつらいです。

日本の蚊対策として昔からあるのが蚊取り線香ですが、三重県桑名市には、大ヒットを記録している蚊やり器が作られているのをご存知でしょうか？ それが、くわな鋳物の蚊やり器です。

蚊取り線香を入れておく蚊やり器ですが、スタイリッシュなデザインや鋳物の質感で大人気となり、いまや毎年品切れが続出する人気商品となっているのです。

桑名市は古くから鋳物の街として知られ、くわな鋳物は私たちの生活の中にも様々な場面で使われています。

その起源は江戸時代に徳川家康の家臣、本多忠勝公が桑名藩主となり、鉄砲の製造を始めたころまでさかのぼるといわれているんだとか。この蚊やり器は、火に強い鋳物で作ることで「すすが取りづらい」「安定しない」といった、金属製の蚊やり器の不満点を改善した実用性の高いデザインでありながら、蓋の模様などもオシャレで人気が高まっています。

三重県は着物の図柄になる伊勢型紙が育まれてきた地域ということもあり、蚊やり器の図柄は、夏らしい題材が着物のように図案化されているのだそう。興味のある人は完売する前に購入してくださいね。

皆さんも、身近な鋳物を見つけたら、調べてみると桑名製のものも結構あるかもしれません。調べてみると面白いと思いますよ。


 執筆：街コミNAVI編集部