今年のお盆はどのように過ごしましたか？実家に帰ってゆっくり過ごしたという人も多いと思いますが、お盆の時期というと、全国各地で様々な祭事やイベント等が開催されますよね。

各地に特徴的なお祭りなどがあると思いますが、三重県松阪市では、県指定無形民俗文化財にも指定されている「猟師かんこ踊り」が開催されました。 かんこ踊りは、全国各地に広がっている民俗芸能で、三重県に圧倒的に多く伝わる踊り。

かんこと呼ばれる締太鼓を胸につけ、「しゃごま」と呼ばれる被り物をかぶった数名の踊り子が太鼓をたたきながら踊ります。各地のかんこ踊りはそれぞれ特徴があるということですが、松阪市猟師町の猟師かんこおどりはお盆の精霊送りとしておどられていて、江戸初期ごろに始まり、昭和48年に無形民俗文化財に登録されました。

踊り手たちは初盆を迎える家の前で踊りを踊り、13日夜～16日朝まで、毎晩徹夜で夜通し踊りを踊りました。

一軒あたり40～50分をかけて踊り続けながら、今年は計27の家を回ったのだといいます。もちろん踊り手の人たちにとっては過酷な行事でもあり、踊り終わるとしゃごまのなかは汗でびっしょり。

しかし、夜中ということもあって神々しさも感じられるこの行事には、寝る間も惜しんで参加する地元の人も今でもたくさん残っているのだそうです。地元の人でも参加したことがないという人もいると思いますが、貴重な文化ですし、一度は機会があれば参加してみてくださいね。


 執筆：街コミNAVI編集部