（2018年3月18日に書かれたコラムです）

みなさんは、美術や芸術はお好きですか？

芸術が好きで、美術館などにもよく足を運ぶという人も多いでしょうし、愛好しているとまで言うほどではないけれど、絵などを見るのは好きという人もいますよね。

美術・芸術といっても、表現方法は様々ですし、時代時代に、それまでにはなかった（認識されていなかった）新しいジャンルの芸術なども生まれていています。

富山県では、そんな芸術のジャンルの1つ、「アール・ブリュット」の展示会が開催され、注目を集めています。

「アール・ブリュット」とは「生の芸術」という意味で、芸術に関する特別な訓練を受けていない人が作った芸術作品のことを言い、「アウトサイダー・アート」とも呼ばれます。

元来は主流以外の芸術活動を行う人も含めた芸術活動を指す言葉ですが、一般的には精神障害や知的障害を持つ人たち独自の感性で創作した作品を指すことが多く、近年は世界中でアール・ブリュットの作品展としてそうした障害者アートの作品展などが開催されるようになっています。

今回、富山で開催される「OPEN DOOR！ボーダレス・アート セッション in TOYAM」も、そうした障害を持つ人たちのアートを対象としたアール・ブリュットに関するイベント。

東京オリンピック・パラリンピックに向けて障害者芸術の振興を図るため、初めて富山県が「障害者アートフェス」として主催したイベントで、2月から富山県各地でアール・ブリュットに関する様々なイベントを展開してきました。

そして、富山市の富山県民会館で3月21日～25日の期間開催される企画展でフィナーレを迎えます。展示会では約30名の知的障害や発達障害をもつ人たち、約30人のアート作品を展示。3月24日には特別講演、映像上映、トークセッションといったイベントが開催され、3月25日にもワークショップが開催されることになっています。

芸術に興味があるという人はもちろん訪れてみてほしいですし、富山に住んでいる人は是非訪れてみてくださいね。新しい世界が広がることと思いますよ。


 執筆：街コミNAVI編集部