（2018年4月30日に書かれたコラムです）

続いても北海道から、2年前に開通した北海道新幹線に関するニュースです。

北海道新幹線の開業2年目に当たる2017年度の営業損益が103億円の赤字になる見通しであることが4月26日、JR北海道への取材で分かりました。 2018年度も102億円の赤字予想。平均48億円の赤字を見込んだ開業前の当初想定から大きく悪化しているようです。

赤字拡大の背景には、乗車率の低迷、青函トンネルの老朽ケーブルの取り換えや車両の本格的な点検などで経費がかさんだことが挙げられます。

2016年3月26日に開業した北海道新幹線の乗車率は、1年目の2016年度は32%でしたが、2017年度は26%に低下しています。2016年度は54億円の赤字でした。

財務省は4月25日に開いた財政制度審議会の分科会で、JR北海道の経営について「北海道新幹線の赤字が拡大しなければ、維持困難な線区の営業赤字158億円の会場で、経常利益の黒字化が見通せた」と指摘しています。

そもそもJR北海道自体、以前から営業赤字について指摘がされていたと思うのですが、そもそもこの北海道新幹線はその打破、起死回生を狙ったものだったのでしょうか。赤字のところにさらに上乗せすることになったというところで明らかな失策ではないでしょうか。

新幹線には乗ったことがないですが、北海道内で特急列車を利用した際も、利用客の少なさに驚いた記憶があります。

それが新幹線になったからとて、さして利用客も増えてはいないでしょう。今後どのようにして現状を打破していくのか、JR北海道の姿勢が気になるところです。


 執筆：街コミNAVI編集部