（2020年4月10日に書かれたコラムです）

コロナの感染拡大を受け、全国で外出自粛が求められる中、様々なデジタルコンテンツの公開が進んでいます。博物館などの施設では所蔵品をオンライン上で見ることが出来る閲覧ツアーなども展開されています。

ここで福井県にある「福井県文書館」の取り組みをご紹介します。 福井市内にある「福井文書館」は、福井県立地図書館に併設されている施設で、福井県の歴史を知るうえで重要な手がかりとなる公文書、古文書、行政刊行物などを収集・保存し、複製資料を広く一般に公開・展示し、利用者の歴史研究や生涯学習を支援していますが、コロナの感染拡大を鑑みて、4月20日まで休館しています。

そんな「福井県文書館」では、明治期に福井県内で発行されていた「福井新聞」などの約1800日分の資料が、「福井県文書館」ホームページ内の「デジタルアーカイブ福井」で公開しました。

公開されたのは、1882年8月から1891年6月に「福井新聞」や「福井新報」の名前で公開された新聞の紙面。

「福井県文書館」によると、明治期の数年分に渡る地方紙の記事がインターネットで公開されるのは全国初だそうです。

新型コロナの感染拡大で多くに人々が外出を自粛している状況を踏まえ、「福井県文書館」の山元清隆館長は「来館しなくても自宅で福井の歴史を探求できる。福井県内外の研究に生かして欲しい」とコメントしています。

歴史資料は複製といえど、博物館・資料館などに赴かないと閲覧できないものですが、オンラインなどで公開されるのは研究者や学習者にとってもありがたいことではないでしょうか。

新聞を読み解くことで、当時の生活を伺うのも楽しいかもしれませんね。


 執筆：街コミNAVI編集部