夜の寺院というのは昼間以上になんだか神秘的な雰囲気が溢れる場所と感じる人は多いのではないでしょうか？

島根にある「清水寺」ではそんな境内を"あんどん"の灯りで包む毎年恒例となっている行事である「灯参道」が開催されたということで注目を集めているんです。 島根では恒例となっているこちらの行事ですがどういったものかというと、普段は午後5時以降は一般の立ち入りが禁止されているこちらの島根の清水寺が、この行事の時だけは夜になっても立ち入ることができるというものなんです。

その際には境内は"あんどん"の灯りで照らされるのですが、この"あんどん"の灯りが寺院の雰囲気と相まってとても神秘的で安らぐ雰囲気を醸し出しているのが毎年人気の行事となっている理由なのでしょう。

行灯といえば、島根に限らず現在ではほとんど使われることがなくなっている日本古来の照明器具ですが、それだけにこうした古い寺院などとの相性は抜群。現在の電気による灯りとは違い自然な灯りでの安らぎを求めて島根のみならず多くの人が足を運ぶ行事となっているのだとか。

いまでは実用的な問題などから使われることがほとんどなくなってしまった"あんどん"ですが、こうした意外な使い方によってとても効果的な使い方が現在でもできるというのには驚きますね。

自然な"あんどん"の灯りと歴史ある寺院の調和が見事な「灯参道」をぜひ実際に体験しに行ってみてはいかがでしょうか？

（2020年11月2日に書かれたコラムです）


 執筆：街コミNAVI編集部