自らを「うどん県」と称するように、さぬきうどんで有名な香川県。

生麺事業協同組合（現・本場さぬきうどん協同組合）が 1980年にうどんの消費拡大を目指して7月2日を「うどんの日」と制定した事は まだ、あまり世間に知られていません。 うどんの日を制定するほど、うどんが大好きな香川県のうどん消費量は 全国平均の2倍強にもなります。

一人当たり2食に1食（1玉＝200グラム）を口にしているという計算になります。

一方、人口当たりの糖尿病患者数は全国ワーストクラスで 「糖尿病になるのは、うどんばかり食べているから」との声も聞かれています。

香川の人はネタ半分としても「物事をまず、うどん基準に考える」という傾向が 少なからずあるようです。

香川県は家計収入が全国平均レベルなのに、一人あたりの貯金額が 例年、全国1位か2位。

理由を尋ねてみると、多くの人が 「昼食のうどん代が安く、お金を使わないからではないか」と答えています。

それほど大量にうどんを消費しながら、運動量も少なく 香川県民の1日の歩行数は6649歩と全国平均を900歩近く下回っているのです。

香川は典型的な車社会。 朝から晩まで移動はすべて車という人も少なくはありません。

さらに野菜不足で言えば、香川県民の野菜の摂取量は男性が全国で最下位。 摂取する野菜はうどんに乗せたネギや大根おろしのみということも珍しくない状態です。

「好きなだけうどんを食べる」のではなく 野菜を摂取し適度に運動をする事が糖尿病予防へ繋がります。

最近では野菜を多く取り入れたうどんのメニューも増えているようです。 香川県が糖尿病のワーストクラスから抜け出す日も近いかもしれません。


 執筆：街コミNAVI編集部