地方創生が目指される昨今の日本ですが、農業世帯の割合が多い地方では、なかなか各世帯の所得も 増えませんし、未だ厳しい現状が続いています。

しかし、そんな農業を儲かるビジネスに変えていこうと ブランド商品の開発などに力を入れる自治体も出てきています。

和歌山市もそんな自治体の1つなんですよ。 和歌山市が現在力を入れているのは 甘味が強く触感もいいといわれる「高濃度トマト」のブランド化です。

和歌山市は、JAわかやまとともに平成25年から高糖度トマト生産とブランド化の実証実験を進めていて 生産技術の確立を目指してきました。

JAでは栽培マニュアルも作成し、和歌山市内の農家に配布して、昨年から高糖度トマトの生産を 呼び掛けていますが、市内に10軒程度あるトマト農家で高糖度トマトの生産を行っている農家は ないというのが現状だそう。

ほとんどの農家では一般的な大玉トマトの生産をメインにしているとのことで、一般的な大玉トマトとは 生産方法が違うことや、初期投資のリスクなどもあり、やはり踏み切れない農家さんが多いようです。

こうした状況を打破しようと、和歌山市は資材費や苗の購入などの初期投資に対して 1アール当たり2万円までの補助金を出すことを決定し、受付を開始しました。

和歌山県内では、ほかの複数の市が高濃度トマトの生産とブランド化に成功していて 和歌山市も実現できる可能性は高いように思えますが、この補助金制度が功を奏すことができるのか 注目です。


 執筆：街コミNAVI編集部