地域の活性化が全国的に目指され、地産地消の取り組みなどが注目されていたり、特産品のPRが進められていたり、全国各地でさまざまな方法で地域を盛り上げようという活動が行われていますが、最近ではそうした一つ一つの活動を有機的に絡ませて、更なる相乗効果を生んでいこうという動きも増えてきていますね。

栃木県宇都宮市では、地域の農業と福祉を連携させて、地域を活性化させようという取り組みが進められて、注目を集めています。それが、昨年10月にオープンしたばかりの施設「プチ・マルシェきよはら」です。 宇都宮市清原地区の農家と障害者の人などのための福祉施設が協力して、地域で栽培した農作物や加工品、工芸品などを販売している施設です。

参加するのは宇都宮市内の5つの福祉施設と10の農家。もともとは施設の障害者の人たちの手作業の活動の1つとして農業を検討したことが始まりだったそうですが、清原地区では高齢化が進んで農業の担い手が減ってきている現状などもあったことから、農業委託の可能性の模索が進められていました。

なかなかうまく進まず活動が停滞したころに、宇都宮市有地の貸し出しの案内を発見し、店舗型の施設をつくることが決まり、プチ・マルシェきよはらのオープンにこぎつけたのだそうです。

施設では野菜や果物、パン、ピクルスなどに加えて、石けんや手作りアクセサリーなども並び、連日地域の人たちでとても賑わっているのだそうです。

障害者の就労支援も社会的課題の一つとなってきている現在、新たな形の事業として注目を集めることになるのではないでしょうか。


 執筆：街コミNAVI編集部