皆さんの住んでいる地域には、どんな伝統工芸品がありますか？

モノづくりの国・日本には、様々な伝統工芸品が昔から作られていますが、現在では継承者不足の問題などもあり、ほとんど廃れてしまっているものも少なくありません。しかし地域の、そして日本の重要な遺産である伝統工芸の価値を見直し、守っていこうという動きが一方で高まっているという実情もあります。

そうした中、香川県では「香川県伝統工芸士」という認定制度を設けて、伝統工芸の存続に向けての動きが進められています。 香川県伝統工芸士は、平成6年に創設されたもので、香川県が指定する伝統工芸品の製造従事者のうち、高度な技術を持つ人を認定することでその伝統工芸の継承を後押ししていく制度。

現在香川県が指定する伝統工芸品には、国の伝統工芸品として指定を受ける「香川漆器」や「丸亀うちわ」をはじめとする37品目があります。認定には、「1.高度の技術・技法を有していること。」「2.実務経験年数が20年以上（著しく技術が優れている場合は12年以上）あり、現在も直接製造に従事していること。」「3.伝統的工芸品の振興事業の推進に貢献していること。」「4.高潔な人格を有すること。」と、厳しい基準があり、毎年数名程度が認定されます。

今年は「香川漆器」「丸亀うちわ」「庵治産地石製品」の生産にかかわる5名が認定されました。

香川だけでなく、伝統工芸の継承問題は日本全体の工芸・産業にかかわってくる重要な問題ですから、これからも全国でこうした取組が進んでいくといいなと思いますね。


 執筆：街コミNAVI編集部