（2018年3月31日に書かれたコラムです）

都市部の発展とは対照的に、過疎化の進む全国の町村。

かつて国政の中心であった場所が今も栄えているとは限らないもの。ここで奈良県の人口問題に関するニュースです。 3月30日、国の研究所が発表した自治体別の将来推計人口が発表されました。 これは2015年の国勢調査を基に、将来の人口を予測したものですが、2045年には7割を超える自治体で人口が20%近く減り、人口の半分以上が高齢者となる街が全体の3割近くになると予想されています。

その中でも特に人口が減るとされる全国ワースト20の自治体のうち、9つを奈良県南部の街が占めていると言います。

減少率ワースト1位で、2045年の人口が今の5分の1になると予測されたのは、奈良県の川上村。今の1460人がなんとちょうど300人になってしまう計算です。

アンケートによりますと「若い人なんていない。とにかく働くところがないから、若い子が住み着くことがない」「買い物するところも村にはない。トラックで週に2回ほど売りに来てくれますが、お年寄りが街に出る足がない」「同じ学年は2人（小学3年生）」という悩ましい状況です。

かつては8000人が住んでいた川上村ですが、ダム建設による立ち退きもあり人口が激減。「1000人くらいをどこまで維持できるか、というところになってきている」と関係者は話しています。

とは言え、このままですと人口は減少する一方。このような現象がみられるのは奈良県内でも川上村だけではありません。各市町村が意見交換しつつ、奈良県内の人口減少を食い止めるためにも、協力体制を取っていく必要があるのでは？と思いました。


 執筆：街コミNAVI編集部