（2019年8月31日に書かれたコラムです）

保護者が学校を訪れ、子どもが勉学に励む様子を見る「参観日」はよく行われていますが、子どもが親の働く様子を見る機会というのはなかなか無いと思います。

三重県津市では、この夏、子どもを対象にした「こども参観日」というイベントが行われていました。 三重県津市にある「中部電力三重支社」では、8月27日、社員の子どもが父母の職場を訪問する「こども参観日」が行われ、事前に申し込んだ園児や小学生、27人が訪れました。

参加者は親の所属エリアに出向いて、父や母の姿を見学。支社長室で古田支社長室と名刺交換をしたり、高所作業車に同乗して高さ約17メートルからの眺めを楽しんだりしました。

兄弟で参加した小学生は、総務部で父親がパンフレットを作る作業を手伝い、「お父さんは台風の時いつも出て行って大変だと思う。今日は普段どんな風に仕事しているか分かった」と満足げにコメント。

配電建設課で働く父親は、息子を高所作業車に乗せ、「仕事を見せられる機会は自分のモチベーションにつながる」と喜んでいました。

この「こども参観日」は、親の仕事に理解を深め、職場が子育て中の社員の状況を知るキッカケにしてもらおうと平成27年度に始まり、今年で4回目だそうです。

なかなか子どもが親の職場を訪れる機会はないですし、余計に父親の仕事を理解することもないと思います。こういった機会を通して、子どもが見聞を広めると共に、親が自分たちを育てるためにどのような労働をしているかを知ることにより、家庭内の相互理解にもつながるのではないでしょうか。


 執筆：街コミNAVI編集部