指の形で動物を作ったりして影を作って遊んだ経験がある人も多いかと思いますし 紙で作った人形を使って影絵の人形劇などをした人もいるのではないでしょうか。

しかし、そんな影絵が芸術の域まで昇華されているというのはご存知ですか？ そんなアートとしての影絵において日本を代表する作家、藤城清治さんの作品を集めた展覧会 「光のメルヘン展」が4月2日から奈良市登大路町の奈良県立美術館で始まりました。 藤城さんは1924年生まれの91歳。 キャラクター「ケロヨン」の原作者としても知られる影絵作家です。

大学時代に影絵に出会い、自ら編み出した方法でカミソリと 数百色のカラーフィルターを操り作品を生み出しています。

60年以上、世界的に活躍する影絵作家として知られていて、その作品は童話や聖書、風景 建物などさまざまなものがテーマとなっていて、影絵とは思えない豊かな色彩で ファンを魅了しています。

天気予報やCMなどにも使われているので、目にしたことがある人も多いかと思います。

この展覧会は、奈良では4年ぶりの開催となり 初期のモノクロ作品から最新作までの影絵に加え、油彩画、水彩画なども含めた約250点を展示。

奈良の寺社や風景を描いた新作影絵が6点、水と鏡を使った演出などもあり 幻想的・メルヘンな世界が繰り広げられています。

藤城さんの作品展は年間何度も、奈良に限らず全国で開催されていますが 新作をきっちりと作ってくれるのは嬉しいですよね。

その創作活動が、これからも長く続いてくれるのを期待したいです。


 執筆：街コミNAVI編集部