9月に入り暑さも落ち着き、夏も終わりに近づいたかと思える時期に入ってきましたが まだまだ全国では花火大会やお祭りなどが開催され、盛り上がりを見せています。

静岡県磐田市では、9月10日に「天下の奇祭」と呼ばれて全国的にも有名なお祭りが開催 されました。それが、国指定重要無形民俗文化財にも指定されている「見付天神裸祭」です。 この磐田の祭りは、その名のとおり裸の群衆が乱舞するお祭りで、ゆえに天下の奇祭と 呼ばれています。

磐田の矢奈比賣神社 （見付天神社）の神様が、遠江国の総社である淡海国玉神社へ神輿に 移され渡御する際に行われる祭で、渡御に先立ち磐田市28町の裸の男衆が町中を練り歩き 拝殿で乱舞します。

もちろん裸といっても完全に裸なのは上半身だけで、ふんどしと腰みのを身に着けていますので ご安心を。今年も無事に祭りは行われ、見付天神に到着し拝殿になだれ込むと、男衆が 踊り狂う「鬼踊り」が始まり、祭りの熱気は最高潮に達したということです。

祭りの起源には諸説あり、まだ解明されていないそうですが、現在の形態になったのは 江戸時代以降と言われています。現在の形になるまでには様々な紆余曲折があったことは 間違いないらしく、このお祭りの歴史をひも解くことはまさに磐田の地域の歴史をひも解く事に 他ならないということで、今も多くの研究者が研究を続けているんだそうです。

皆さんも自分たちの地域に伝わる祭りの起源をさかのぼると、自分たちの地域の歴史に 新しい発見があるかもしれませんよ。天下の奇祭、見てみたい人は来年磐田に訪れてみては いかがでしょう？


 執筆：街コミNAVI編集部