「見世物」という言葉を聞いたことはありますか？現在では、あまりなじみも薄くなってきた 言葉ですが、珍しかったり、奇怪なものや人をひとびとに見せるもので、見世物小屋などで お金をとって人々に公開するという、日本だけでなく世界中にあった文化です。

ある種サーカスなどにも近い娯楽ともいえます。

今では人権保護などの観点から、見世物は否定的に語られることも多いですが、それが文化などの 推進力になったり、人々に支持されてきた歴史があるのも事実。

大阪府吹田市では、そんな見世物興業についての企画展が開催されて話題になっています。 吹田市の国立民族学博物館日本で開催される「見世物大博覧会」

この展示では、江戸から明治・大正・昭和を経て現代に至る多種多様な見世物の姿を、絵看板 錦絵、一式飾りや生人形などの資料をとおして様々な角度から紹介。

大きく5つのセクションに分かれていて、「I プロローグ 見世物の世界へ」では、見世物小屋の 入り口の様子や呼び込みについて紹介。軽業、曲芸、人間ポンプなど、身体の鍛錬によって 生み出される見世物がテーマの「II 見世物とカラダ」。

見世物興行の場となった都市の盛り場や社寺の境内の様相「III 見世物とトコロ」。 さまざまな趣向を凝らした細工見世物や人形、海外から渡来した珍獣などを紹介する 「IV 見世物とモノ」。

見世物と博物館との関わり、演劇や映画などの創作活動や現在の文化に与えた影響についても 触れる「V エピローグ 見世物の成長」。見世物についてのすべてがすべてが見れるこの企画展。

吹田は関西以外から来た人は目的がなければあまり行かないかもしれませんが、太陽の塔なども あり観光する場所もたくさんありますし、興味のある方は是非、吹田に足を運んでくださいね。


 執筆：街コミNAVI編集部