現在では様々な分野で機械化が進み、工業製品なども全ての工程を機械が済ませてしまうということも増えてきましたね。しかし、やはり様々な分野の工業製品で、職人が作ったほうが味があったり、よい作品になるものが多いのも事実。

特に日本はモノづくりの発展した国で、職人のレベルも高いというのは皆さんご存知の通りです。しかし、そんな日本でさえ、多くの業種で機械化で職人の仕事がなくなっているのも現実です。

かつてはモノづくりの拠点だったまちでも、今ではそれを受け継ぐ職人が減少しています。そうした状況を防ごうと、全国各地で改めて地域の伝統工芸や伝統文化を学ぼうというイベントも多数開催されています。

静岡県磐田市では、磐田市福田地区の伝統織物である「別珍・コール天（コーデュロイ）」の歴史を学ぶ会が開催されました。 「別珍・コール天」はいずれも起毛の織物素材ですが、上手く仕上げるには職人の技術が必要となる、難しい素材。

この勉強会では静岡県別珍・コールテン剪毛工業組合理事長で、この道50年のベテランである星野さんが講師を務め、技術的な内容や、歴史について解説しました。

やはり磐田での別珍・コール天職人も高齢化・減少が進んでいるということで、技術継承の危機と、技術継承の重要性が語られました。最近では、付加価値の付いた商品や、プレミアムな商品が消費者に選ばれる傾向が強くなってきていますし、外国人観光客が増えていることもあって、日本の技術力の高さを継承していくのは大事なことに思えます。

国も含めて、こうした技術の継承に、公的機関がもっと力を入れてほしいなと思います。


 執筆：街コミNAVI編集部