皆さんの住んでいる地域には、昔からの伝統的な特産物はあるでしょうか？どんな地域にも特産物はあるものだとは思いますが、昔は盛んに生産されていたものの、今ではほとんど生産されていなかったり、引き継がれずに廃れてしまった農業や漁業もあるのではないでしょうか？

そんな中、東京都江戸川区の葛西地区では、かつて盛んにおこなわれた海苔の養殖文化を学ぶ体験会が小学生を対象に開催されたのだそうです。 細かく刻まれた生のりを板の形にするノリすきを体験したのは、足立区立第四葛西小学校の3年生。

700年以上前から漁村地域として栄えていたといわれる葛西では、葛西浦でとれる「葛西海苔」が特産品として非常に有名でしたが、水質汚染や埋め立て地の増加などにより現在ではノリの生産はほぼ行われていません。

しかし、地域の伝統を子供たちに伝えていくという観点などから、定期的にノリすきの体験などが地域の小学生などを対象に行われています。今回のノリすき体験では、元漁師の人たちで構成される「葛西さざなみ会」の人たちが子どもたちにノリすきを指導しました。

伝統の継承は大きな課題ながら、なかなか難しい課題でもありますが、やはりこんな伝統があったというのを一度でも体験しておくのは大事なことですよね。

皆さんも地域の伝統について今一度確認してみるのもいいのではないでしょうか。また、葛西臨海公園など、葛西の海に行った際には、葛西の海苔について思いを馳せてみてくださいね。


 執筆：街コミNAVI編集部