本はお好きですか？電子書籍の普及などもあって読書のスタイルも変化してきていますし、若者の活字離れというようなことも言われる世の中ですが、それでも読書という文化はなくならないでしょうし、いまでも読書好きな人はたくさんいます。

そんな、読書を通じたコミュニケーションを実践するユニークな取り組みが奈良県で行われていることを、みなさんはご存知でしょうか？その取り組みの名は「非公式セルフビブリオバトル」。

奈良大学文学部国文学科の光石ゼミが開催する取り組みです。 「ビブリオバトル」とは、プレゼンテーションを通して「本」の魅力を発信・共有しあうという取り組みで、「人を通して本を知る．本を通して人を知る」をキャッチコピーに日本全国に広がってきています。

学校や図書館などで開催されることが増えてきていて、「1人5分間で本を紹介する。」「それぞれの発表の後に参加者全員でその発表に関するディスカッションを2、3分行う。」「全ての発表が終了した後に『どの本が一番読みたくなったか？』を基準とした投票を参加者全員で行う。」といったルールが決められています。

光石ゼミでは昨年からこの非公式ビブリオバトルに取り組んでいて、2月20日に開催された今年のビブリオバトルで2回目の開催となるのですが、その会場はなんと奈良の老人ホーム。

「ウェル・エイジング・プラザ　奈良ニッセイエデンの園ふれあいプラザ」で、4年生4人が発表を行い、入所者や学生を合わせた約40人が参加しました。本は世代を超えてコミュニケーションをとれるツールなのだと改めて思わされます。ビブリオバトルを通じて地域コミュニケーションを促進したり、異世代の交流を行うという発想はこれからの地域社会の在り方にも参考になりそうですね。


 執筆：街コミNAVI編集部