皆さんの住んでいる地域には、地域に貢献した人を表彰する制度はありますか？

多くの地域でそうした表彰制度があることと思いますが、「こんな活動をしている人がいたんだ」「この人は地元の人だったんだ」というような発見がそこであることも少なくはありません。

ちなみに、岩手県一関市では、一風変わった経歴を持つ人物が今年の教育文化功労章を受章し、注目を集めました。 その人物とは、菅原正二さん。伝説のジャズ喫茶と呼ばれる「ベイシー」のマスターとして知られる人物です。

1942年に一関で生まれた菅原さんは大学卒業後プロミュージシャンと活躍し、1970年に一関の自宅を改装してベイシーを開店。多くのジャズファンに愛され、テレビ番組などでもたびたび取り上げられる名店となりました。

さらに菅原さんは雑誌「ステレオサウンド」で執筆活動を行うなど、オーディファンからも高い支持を受け、ジャズ界、オーディオ界で有名人に。今でもベイシーは最も音のいいジャズ喫茶として、ジャズファンが集う聖地として知られています。

今回の功労賞は、そんなベイシー、菅原さんの活動が一関の知名度アップに貢献したということで贈られたもの。

こういった賞はもう少しお堅い職業や貢献をした人たちに贈られるイメージもありますし、今回の菅原さんの受賞には一関市の柔軟さもうかがえますね。ジャズ好きの人はもちろん、ジャズ初心者の人も、地元の人で気になる人は是非、一度ベイシーに足を運んでみてくださいね。


 執筆：街コミNAVI編集部