日本の伝統芸能・伝統工芸といった伝統には様々なものがありますが、日本の伝統の代表格の1つに茶道がありますよね。

一口に茶道といっても、流派や入れ方などにいろいろな違いがありますが、奈良市では来年、奈良出身で「わび茶」の祖とされる村田珠光をしのぶイベントが開催されるそうです。 村田珠光は室町時代中期の茶人であり、僧侶。わび茶は簡素簡略の境地＝「わび」を極めた茶道で、あの千利休が完成させたことで知られますが、そのわび茶を創始したのが村田珠光だといわれています。

珠光は能や連歌、禅など、芸能や仏教からの影響をうけながらわび茶の精神を完成させ、それまでは娯楽に近かった茶会をより精神的な交流の場へと高めていったのだといわれています。

そんな珠光をしのぶ奈良のイベント「珠光茶会」は、来年の2月6～11日にかけて開催予定。

時代が進むにつれて茶道離れが進んでいることもあって、茶道に親しんでもらう機会を設けようと、奈良市や市内の寺社が企画し、次回で5回目を迎えます。

開催期間中は、春日大社や東大寺など奈良、そして日本を代表とする8寺社の茶室を使って様々な茶会が開催され、7つの流派が一堂に会するという、ここでしか見られないイベント「七流派 おもてなしの共演」など、茶道をする人はもちろん、そうでない人でも楽しめる圧巻のイベントが多数開催されます。

奈良市に住んでいる人や、奈良市を訪れる予定の人は、是非この機会に一度茶道に触れてみてもいいのではないでしょうか？


 執筆：街コミNAVI編集部