（2019年7月30日に書かれたコラムです）

梅雨も明け、いよいよ夏本番ですが、各地で夏のお盆行事も始まっています。

ここで静岡県掛川市のニュースをご紹介します。7月24日、掛川市の鳥居町地区で400年以上続くとされる盂蘭盆行事「オッチャカチャン」が行われました。 この行事は1572年の三方原合戦の犠牲者を弔う遠州大念仏が形を変えながら根付いたとされ、掛川周辺の地域で同様の伝統行事が途絶えていく中、鳥居町では代々小学生が継承しています。

掛川の小学生約50人が太鼓と鉦を鳴らしながら行列し、先祖の魂を迎えて供養するというもので、今回は今年初盆となる5軒の家からちょうちんを受け取り、施餓鬼旗を付けたササとともに掲げて、地域をくまなく練り歩きました。

太鼓と鉦の独特の拍子を聞き付けた住民も、沿道に出て行列を見守りました。

長年この行事に協力してきた地元住民の男性は「自分がこどもの時もほぼ同じ形で続けていた。地域にとって大切な行事で、子どもたちには先祖への真心を大切にして欲しい」と話していました。

こういった地域行事が存続の危機に立たされているのは、掛川だけに限ったことではないと思います。

それをどうやって継承していくかは、地元の特性にあったやり方を進めていく必要があると思いますが、掛川市は近隣の磐田市や清水市のベッドタウンであるという特性もあり、住民の中に子どもが多く、子どもを主体とした行事が行いやすいのかもしれません。

やはり次世代を担う子どもたちに積極的に参加してもらうことで、行事も活性化しますし、次世代へ継承していく架け橋となるのかもしれません。


 執筆：街コミNAVI編集部