「刀剣」というのは芸術作品として不思議と人を惹きつける魅力のあるものですが、今、各務原ではとある一本の刀剣の展示が話題となっているんです。

各務原にある「岐阜かかみがはら航空宇宙博物館」には珍しい日本刀が展示され注目を集めているのですが、なぜそれほど日本刀が、それも現代になって作られたものが話題となっているか不思議だと感じる人もいるのではないかと思います。 実はこちらの各務原で展示されている日本刀は"隕鉄"が主に含まれる"隕石"から作られたものだからなんだとか。

隕石はご存知の通り、はるか昔に宇宙から飛来した鉱物、そんな宇宙からやってきた鉱物100パーセントで製作されたのが今回、各務原で展示されている「天鉄刀」と名付けられたこちらの刀なんです。

なんでも一般の日本刀とは違い表面に木目のような溝があり、刃文には波模様がないのだそうです。まさに宇宙にからやってきたような不思議な魅力とロマンに溢れる日本刀と言えるでしょう。こうした隕鉄を使用した刀剣には古くはエジプトのツタンカーメン王の短剣なども残っているそうで、特別な刀剣に使われることが多かったというのがよくわかる大変貴重な金属のようですね。

しかし、刀剣としては隕鉄は純度が低いため日本刀として硬度もそれほど高くないそうです。とはいえやはり不思議な魅力にあふれるのはなぜなのでしょうか？

そんな世界でも貴重な一振りの日本刀、機会があればぜひ実際に拝見してみたいものですね。

（2020年9月8日に書かれたコラムです）


 執筆：街コミNAVI編集部