地方の文化を打ち出していく事が、各自治体の課題となっている近年ですが 港町や海辺の町の特徴や文化はやはり海辺とともにあるものですよね。

茅ヶ崎市では茅ヶ崎の浜辺の生物を知ってもらおうと、茅ヶ崎市文化資料館（茅ヶ崎市中海岸）の 市民ボランティアが、なんと3年がかりで拾い集めた植物や昆虫、回などの標本を展示する 特別展「茅ヶ崎の海岸のいきものたち」が、3月6日まで開催されていました。 相模湾に面している茅ヶ崎市は 海岸部で、その環境に適した動植物が生息・生育しています。

そんな中、文化資料館では 市民ボランティアと協力し現在の茅ヶ崎の海岸にどのような動植物が 生息しているのか記録するために2012年から、海岸の動植物の分布調査を行ったそうです。

本展は3年間にわたる調査を通して得られたデータをもとに開催され ハマヒルガオやハマフボウなど、砂浜特有の植物のほか、砂浜を掘って住む砂ガニなどの甲殻類や 貝など、標本の数は約250点にも及んだそうです。

それまでは神社や野鳥、谷戸の生物など山側の調査が多かったので 浜辺を対象にした今回のような大規模な調査は、意外にも初だったそうです。

同資料館のある学芸員の方は 「川のごみや海藻を分解してくれる虫たちがいて、その栄養を吸収して植物が育ち それを食べて育つキアゲハもいるという自然のサイクルにも目を向けてほしい」と語っています。

いつも何気なく見ている海岸にも、足元を見ながら歩いてみれば新たな発見があるかもしれませんね。 これは海岸に限らずと思いますし、いつもの道も少し違った視点で見る事ができそうです。


 執筆：街コミNAVI編集部