自分の住む地域の「消防団」について、どれくらい知っていますか？以前は地域コミュニティの一端も担っていた消防団ですが、現在ではそうした役割が弱まり、定員割れが続く自治体なども少なくありません。

…とはいえ、やはり地域の安全を守る仕事ですから、こうした状況が続くのも問題です。

そうした中、岐阜県大垣市では、若者を消防団に呼び込むために取ったある施策が話題となりました。それが、消防団に参加した大学生に月額1万円の奨学金を支給するというもの。 最低2年以上活動することが条件で、最長4年間給付が受けられ、返済も不要。

大垣市の消防団員は昨年の4月1日時点で条例定数の750を割りこむ699名で、そのうち8割は平日・日中に出動できないサラリーマン。

そうした状況への対策としてこの奨学金制度が作られました。今年1月に発表し、珍しい子琴美として注目を集めていたこの制度、募集人数は10名でしたが、大垣市内にある岐阜経済大学の学生8人が今回消防団に加入することとなったのだそうです。

大学が運動部を通じて人員を募ったところ、運動部の1～4年生が名乗りを上げたのだそうです。

3月13日には大学で学生と分団長らの顔合わせ買いが開催され、仕事の概要などが説明されました。この学生たちは26日に行われる入隊団式で正式に消防団に参加するということで、ひとまず大垣市の取り組みは成功といえるかもしれませんが、この先全国でさらに問題となっていくであろう消防団の人員不足に対応できる解決策となるのか、今後の動向にも注目です。

とはいえ、若者が地域コミュニティの一環を担うというのはいいことだと思いますから、頑張ってほしいですね。


 執筆：街コミNAVI編集部