佐賀県唐津市と言えばやはり唐津焼、すなわち陶芸で有名な街です。そんな唐津焼きにコスメティック構想と呼ばれる動きがあるようです。

「唐津コスメティック構想」は、原料調達から販売までの一連のサイクルをすべて唐津において行うことができるようにしようという化粧品産業の集積計画です。このたび販売を担う「Karatsu Style（カラツスタイル）」が設立しました。

唐津という土地のローカル性を活かして、独自の商品化と海外輸出を目指すようです。 唐津市コスメ産業推進室の八島大三室長によれば「サプライチェーンのさまざまなプレーヤーがいる中で、地域に根ざして物を売るプレーヤーを作りたかった」とコメントしており、この商社が販路拡大の要石となることが狙いです。

資生堂35年勤務の守川一郎氏が社長に就任し、それまでのノウハウを生かしての指揮が期待されています。

巨大な中国市場などアジアを中心に販路を開拓しつつ、原料を含む輸入販売も予定しています。「資生堂」というブランド力を背景に販路を拡大するのではなく、唐津の自然素材を活かし、新たなブランディングを行っていくということははるかにチャレンジングなのは確かです。

しかし、産官学組織「ジャパンコスメティックセンター」の出資のもと、勝算は十分あるとみられています。国の地方創生推進交付金を財源に、市は8,579万円を予算計上し、3年後の自立を目指しています。


 執筆：街コミNAVI編集部