近年、日本では毎年のように世界遺産に登録される遺産が出てきて、盛り上がっていますよね。

しかし日本には日本遺産という登録制度もあること、皆さんはご存知ですか？実は平成27年に始まったばかりのこの制度。世界遺産と少し違うのは、遺跡そのものだけではなく、遺跡を含めたストーリ―を遺産として認定するという点です。

少しずつ制度の知名度も上がってきて、現在来年度以降の登録を目指し努力を重ねる自治体も増えてきていますが、静岡県掛川市でも、日本遺産認定を目指してた動きが進んでいるそうですよ。 掛川市が遺産として申請しようとしているのは、市内の大日本報徳社大講堂や掛川城などの歴史的木造建築物群。

掛川市には、二宮金次郎の指導を受けた岡田佐平治が掛川市倉真の人だったことから、大日本報徳社という明治時代に建設されています。

報徳は二宮尊徳の教えで、この報徳を実践する組織が報徳社で、その本社が大日本報徳社ということになります。これは日本屈指の大規模近代和風建築として現在でも大切に保管され、公開されていますし、掛川市ではほかにも掛川城やJR掛川駅駅舎を木造で改築するなど木を重んじる文化が深く根付いています。

こうしたことから、これらの木造建築とそれを取り巻く物語を日本遺産として申請するのが目標ということです。

日本遺産は複数の自治体にまたがる物語として申請・認定されることが多いので、単独自治体での申請は少し珍しいですが、無事登録されるのか注目です。掛川の地元の皆さんも是非、行く末をチェックしておいてくださいね。


 執筆：街コミNAVI編集部